白鳳の会見拒否問題と日本の労働慣行

横綱白鳳が優勝会見を拒否した理由が話題になっている。何より「仕事優先」の風潮を反省するきっかけになるべき。外国では家族優先は、当然だ。マスコミが信じられないというのも、至極真っ当な表現。それにしても、流産の原因の方がやはり気になる。

先日も、アナウンサー職が長かった方と話し、埼玉の入学式を休んだ教員の話で意見が分かれた。
お相手は70代後半、アナウンサー職だし、「仕事」に対する考え方が違うと思うが、「芸人は親の死に目に会えないものだ」と。しかし、演劇でさえ、二人主 役がいたりする。主役の顔が売り物なら致し方なしだが。そういう変わりができない仕事と、できる仕事の違いがある。そもそも芸能界そのものがブラック企業 だから用心すべし。

 誰でも変わりができる仕事が多いのに、仕事優先とは、個人の生活を蔑ろにして、仕事で人間を支配するようなもの。これがすなわち奴隷。

誤解を避けるために付言。今言われる「効率的」は、近視眼的に金をいかに使わないか、がポイントだが、本来「効率的」とは、コストを低くすることのほか、 より大きな成果(効果)をえること、それも、長期的に考えることが重要。例えば、コストを切り詰めて、 賃金を減らし長時間働かせても、労働者に無理が来 て病気になる、あるいは、続かず辞めるとなれば、新人(未熟練労働者)が増えて、結果的に新人教育に人手が割かれ、非効率になる。

すき屋のように、やむなく休業になれば、収益はなくなるわけだし。だから、何が効率かは長期的に見ないと分からない。ブラック企業の汚名が広まれば、会社 そのものが継続不能となるリスクも。結局、労働者がいなければ、会社は回らないのだから。今は、非常に悪い労働条件蜷にも言わない労働者が多いから回って いるだけのこと。

世界を知ったら、日本がいかに酷い状況かわかるものだが。酷くても働くから、奴隷状態に置かれているだけだ。外国は、働かないから、働かせるのに苦労する が、日本は、黙っていても働くので、ますます、働かせる側がつけあがっているという構図。朝、誰でも何らかの用事があったりするものだろう。

みんな一緒に初めて、みんな終わるという生活そのものが異常なのだと言うことに気付くべき。確かにそういうことも必要なこともあるかも。が、それが常態化しているのは本当に「異常」だ。


家族の都合で、できなかったり、多少仕事が遅れたりはあること。それを朝礼だ、皆勤賞などといって、きっかり時間に間に合わさせることを子どもから義務づ けていること自体、異常なんだが。そもそも、誰でもできる仕事なのに、なぜ多少の遅れが認められないのか疑問。早く来ても、早く帰れないし。

こういうことすべてを見直すことが必要では?日本!